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キム·ヒョンジュンのスクリーンデビュー作 独立映画『たんす』評

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リダの映画デビュー作『たんす』
日本語ポスターでは『インディアン・ピンク』でしたが、映画の内容を考えると『たんす』が相応しいように思います。
主人公の心を閉じ込める場所を表現する意味で。

私がこの映画を見たのは3月17日CINEFOXでした。
日本語字幕が付かないこともあって、ほぼ放置状態なのが残念です。
でも先週、韓国映画評論家のブログでこの映画が記事になりました。
とても誉めてくださっている嬉しい記事なので、ここに日本語訳をして記事にします。

昨日、韓国映画「ミナリ」でユン・ヨジョンさんが韓国人では初のアカデミー助演女優賞を受賞したことを記しておきます。
昨年の『パラサイト』に続いて韓国映画の快挙ですね。


インスタライブのリダとは別人の俳優キム・ヒョンジュンです。
役作りのために体重も増やしました。
顔の輪郭がふっくらしているのはそういうことだったのですね。
成功した人物を演じるのには必要なイメージなのでしょう。

何度も見るのには見やすい長さ(82分)の映画です。
それでも理解できない部分がたくさんありました。
この評論(ネタバレあり)を読んでなるほどと思った部分がありました。
字幕の手助けがあったとしても、理解しきれない想いが残ると思います。
でも主人公の隠れていた心の闇を描く、という意味ではそれでもいいのだと思います。


*     *     *     *     *


キム·ヒョンジュンのスクリーンデビュー作の独立映画『たんす』

ポニー 2021. 4. 23. 18:31

※一部加筆しています


「白い布と風あれば、どこへでも行ける」という先輩が、今スクリーンに戻っています。キム・ヒョンジュンの独立映画のスクリーン進出の話ですが、それは以前のクム・ジャンディを守ってくれる先輩ではなく、内面の喜怒哀楽を抑えながら後に噴出する、かなり悪魔的な男を演じました。
「アメリカン·サイコ」にたとえて『コリアン·サイコ』と呼びたくなるほど冷酷で、時には退廃的な演技を見せてくれたのがとても印象的でした。

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独立(インディペンデント)映画なので、物語は限られた空間で語られ、登場人物もあまりいません。 映画の初·中盤まではほとんどモノドラマのようなものです。 もしかしたら、序盤は去ってしまった恋人に対する懐かしさと憤り、そして傷に苦しむ男の姿を見て、いつまでやるのか考えているのかもしれません。 しかしよく見ると、この男が、ひょっとして自分を、でなければ何かをすでに破壊してしまったのではないかと怖くなるのです。

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事前の情報なしに見ると、なぜ映画のタイトルがたんすなのか疑問に思うかもしれません。 映画を見続けると『たんす』の表面的な意味がわかるだろうし、最後まで見た後には意味を感じることができます。

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この映画『たんす』を通して、キム·ヒョンジュンは国際インディペンデント映画祭主演男優賞を受賞しました。 映画はまるでロングテイクで撮影したように感情的なラインを維持し上昇させ、主人公カン·ドンソク(キム·ヒョンジュン)をスクリーンに捉えます。 BGMはヒッチコックの『サイコ』のように劇の雰囲気を盛り上げます。 そのため観客は退屈する暇なく、何が起こるか分からず期待、あるは不安になります。

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『たんす』のタイトルは文字通り たんすであるにもかかわらず、やはり金持ちの家のたんすは私たちが知っているものとは違うものなので、初めはそれがたんすだとは思いませんでした。 英語のタイトルである「INDIAN PINK」は全体を通して明らかにされていたので気づくのは簡単でした。

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低予算の短編映画ですが、キム・ヒョンジュンの映画俳優としての可能性を占うには十分な映画だったと思います。 彼の表情と目だけで多くの部分を読むことができたからです。 さらに、映画のために体重を増やし、ワールドツアー中にもこの映画を撮るために韓国を行き来しながら撮影をしたというから、スクリーンデビューのためにどれほど大きな努力と集中力を注いだのかを見ることができると思います。
暗くて狂的な演技を見ることができる映画『たんす』はウェーブで鑑賞することができます。

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タンス (INDIAN PINK)

等級:青少年は観覧不可

監督:キム·シウ
脚本:キム·シウ
出演: キム·ヒョンジュン、 チョン·ユナ、 イ·ウジュ


『たんす』(2020)

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「成功街道を走る」という言葉が似合うほど、何一つ他人を羨むことのない男、カン·ドンソク(キム・ヒョンジュン)は自分の邸宅に戻った後、ゆっくりと壊れ始めます。 それはメール一つだけを残して去ったガールフレンドのソ·ヒジュ(チョン·ユナ)のためでしたが、彼は彼女を捜すために密かに検事に海外出国の有無を調べるように頼む(書面と指示)

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リビングルームであれキッチンであれ、酒のグラスが彼の孤独や苦痛を象徴しているようです。 何に怒りを抱いてきたのかを見るために、割れたグラスが手のひらに食い込むことさえ意識できません。 ヒジュが自分から立ち去ったことを怒っているようです。

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マッチでタバコの火をつける行動を見て、何か意味のあることを感じるものの、まもなく彼の姿がどんどん壊れるのがわかります。 器に注いで飲んだお酒を、後に瓶ごとあおるように飲むこともあります。

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酔っぱらって洗面所で倒れた時、インディアンピンクのワンピースを着て、浴槽で目を開けたまま死んでいるヒジュの幻想を見たりします。 彼はさらに苦しみながら、タンスにもたれて座り、かかっているワンピースに向かって話しかけます。

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狂気に満ちた行動、泣き叫んだり、苦しんでいる彼の行動を見て、我々はある種の不安を感じています。 ヒジュのかばんが、そして携帯電話が彼のもとにあったからです。 彼がヒジュに何度も電話をかけてメッセージを残すのをはっきり見たんですけど。

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本当に彼はヒジュの死を見でもしたのでしょうか、それと何かの関係があるのでしょうか? 絶望の瞬間に近づいた彼は、庭の木に縄を結び首を吊ります。 息が詰まってあがいていたその時、ドアを叩く音を聞きます。

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やっとの思いで首を縄から外し、音の聞こえた所によろめきながら歩いて行くのですが、下着姿のヒジュがたんすの前で倒れているのを見ます。 そんな彼女に平気で話しかける彼。 ドンソクはすでにヒジュが帰ってこない人だということを知っていたのです。
果してどうしたのでしょうか。

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その後に行われることはカン·ドンソクという男の姿を赤裸々に暴きます。 過去を振り返ってみると、いかに卑劣な男か、そしてヒジュをどうしてそのようにしたのか、そして彼女はなぜそうなったのか、瞬時に悟ります。

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基本利用権さえ持っていれば見られるウェーブのウェイビ映画館を通じて82分という長くない時間の鑑賞しましたが、キム·ヒョンジュンの映画俳優としての人生を期待してもいいくらいの印象を受けました。 今度はどんな演技を見せてくれるかとても楽しみです。




*写真出典:ウェイビー映画館上映作品『たんす』場面キャプチャ
*本稿は、wavveレビューチームの活動の一環として、ウェーブ(wavve)から所定の原稿料をもらって作成しました。


出処⇒김현중의 스크린 데뷔작 독릭영화 『장농』




2021-04-27(Tue)
 
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